うちわの涼しいあおぎ方

皆さんは「夏」と聞いて何をイメージしますか?縁側で、うちわであおぎながら庭の景色を眺めて過ごす時間というのは、非常に有意義なものです。うちわの優しい風がとても心地よいですが、どのようなあおぎ方をすればより涼しく感じられるでしょうか。

うちわのあおぎ方のコツとは

確かに力を入れてパタパタとあおぐと、強い風がきて涼しくはなります。しかし、同時に消費するエネルギーも激しく、熱や疲れが蓄積してしまい、効率のよいあおぎ方だとは言えません。

最も効率のよいあおぎ方は、大きくゆっくり動かすことだと言われています。また、左右ではなく上下にあおぐのがポイントです。

このポイントには、可動域を広くする理由も含まれます。さらに、通常冷たい空気は下に沈む性質があり、下から上に向けてあおぐことで冷たい空気を上手に取り入れることができ、より涼しく感じられるのです。パタパタと力任せにあおぐよりも見た目も断然美しくなりますし、ぜひ一度お試しいただければ幸いです。

なぜうちわであおぐと涼しいのか

人の身体は汗をかいて体温を下げようとします。汗が蒸発する際に発せられる気化熱を利用して、体内の熱が放出する仕組みです。

しかしながら、特に夏の暑い季節は周りの空気層の温度・湿度がともに高く、汗が蒸発しにくくなってしまい、うまく熱を放出できません。

その点、うちわであおぐと温度・湿度ともに低い空気層へと入れ替わり、汗が蒸発しやすくなってうまく熱が放出され、涼しく感じることができるというわけです。